最近では小学生から英語を学んでいるようになっています。ともかく、日本人は小さいころから英語に苦労しています。日本語は意識することなくしゃべることができるのに、なぜ英語は話せるようにならないのか、と多くの人が悩んでいると思います。
私の場合は、中学生から英語を学びはじめましたが、大学を卒業した段階では、ほとんど英会話はできない状況でした。仕事で使う機会もあるので、自分で勉強はしていましたが、長続きしないで挫折したときもあります。
英語の最初の壁として、相手が話している言葉が聴き取れないということあると思います。教室で先生が話す英語は聴き取れるかもしれませんが、ネイティブの人たちの言葉は聴き取ることは、なかなかできません。これは、ネイティブの人たちが話す英語を聞く絶対量が少ないからだと思います。最初は、ネイティブの英語がわからず頭が痛いという状態が続くのですが、これをずっと辛抱して聞いているうちにだんだんと耳になじんて来て、聴き取れるにようになります。
第二外国語として学校でフランス語を勉強しました。学校でかなり勉強したはずでしたが、フランスに着いた当時は、まったく聴き取れませんでしたし、自分で話すことはできませんでした。毎日語学学校に通いフランス人の先生から教えてもらい、また、お店でフランス語で会話し、世界各地からきている語学学校のクラスメートともフランス語で会話して、という期間を経ることである程度会話ができるようになりました。意味が分からない単語でも、耳には入ってくるようになりました。その当時は、夢の中でもフランス語で会話していました。フランス滞在中にギリシャに旅行したのですが、そこでは、英語で話そうとしても英語が出てこないで、フランス語しか単語や文が出てこないという状態にもなりました。ともかく、フランス語漬けになってそういう状況になったのだと思います。
学校で英語を学ぶ時間は限られているので、それだけで英語がうまくなることはないと思います。自分で意識して、毎日英語に触れるようにしないと上達しません。最初は大変ですが、ともかくネイティブの英語を聞くことです。ただ、意味が分からないで聞いていても苦痛なだけで、長続きしないので、意味を理解しながら、ある程度興味があるような話題で、継続してネイティブの英語を聞いていく。できれば、自分でも話す環境を作る。それを１年ぐらい続ければ、かなり聴き取れるようになります。聴き取れるようになれば、話せる力はついてきているはずです。
２０２３年８月７日のテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」で、小さいころからディズニー英語システムで英語のDVDを見てきた佐々木俊（ささき しゅん）君（１０歳）が、流暢な英語で、広島の平和公園ガイドをしている様子が放送されていました。このように英語をしっかり聞いてきたことで、英語を聴き取る力、その後、話す力がついてきたことを示す事例だと思います。
