日本、中国、韓国の子どもたちが協働で絵本をつくるという「日中韓子ども童話交流事業」というものがあります。これは、2002年から開催されていて、20年以上の歴史があります。

日本側は日中韓子ども童話交流事業実行委員会(子どもの未来を考える議員連盟、独立行政法人国立青少年教育振興機構で構成される)、中国側は中国関心下一代工作委員会、韓国側はソウル教育大学校、そして日中韓三国協力事務局(TCS)が共催して実施しています。

私は、平成29年(2017年)8月の韓国が開催会場となった回、平成30年(2018年)8月の日本が開催会場となった回の2回、参加しました。

子どもたちのコミュニケーションについて心配しましたが、日本語、中国語、韓国語それぞれで話をしても、通訳がつくので大丈夫です。そして、だんだんと通訳なしでもなんとなく通じるようになってきます。

交流テーマが決まっているので、子どもたちはそれを意識しながら絵本を作っていきます。韓国では、「音」がテーマでした。ロッテワールドタワー、国立子ども青少年図書館、済州島の世界自然遺産センターの施設訪問、童話作家によるお話し、「ナンタ」のパフォーマンスなどを体験していきます。

その後、絵本作りが始まります。1班は10人で、日本人、中国人、韓国人がそれぞれ3~4人参加します。班ごとに意見を出し合ってストーリーを考え、一人ひとりが1枚を担当して絵と文章を書いていきます。それぞれの言葉で書かれていますが、それを一冊にまとめ、完成させていきます。若い日本人、中国人、韓国人が協働して、ひとつの作品をつくっていきます。このアイディアはものすごいと思いました。

日本側は、超党派の子どもの未来を考える議員連盟が積極的にかかわっていて、私が参加したときには、議連会長は河村建夫議員でした。お忙しい中、この事業にはできる限り参加されており、その行動力や志の高さに感服したものです。詳しくは日中韓子ども童話交流のホームページをごらんください。最近は、コロナウイルスの関係で延期になっているようですが、そのうちまた再開されるのではと思っています。