2023年(令和5年)9月22日に放送された NHKラジオ「ビジネス英語」で、スリランカ出身のジャーナリスト、スベンドリニ・カクチさんのインタビューが紹介されていました。そのなかで、英語を学ぶうえで非常に大切な視点が語られていたので、ご紹介します。

Shibarata: Finally, you've witten so many articles in English. What advice would you give to our listeners on how to learn English or regional language?

Suvendrini Kakuchi: I usually say to my children, as well, is to be able to lisnten. Listening is the most important thing when you learn a new language. And you know, I, as a child, spoke three languages because in Sri Lanka, we have three official languages. (That's right.) And I couldn't even read and write at that time, you know, but I learned all through listening. So, to be able to listen and ..... I kown in Japan, it's kind of difficult to hear different languages all the time. So how about listening to English tapes a lot, you know, all the time? Just put your earphones on when you wash the dishes or when you're in the train --- not read, so much, but to listen. Because I think the ear is very important.
So listening is, I think..... I would suggest as one very important way of learning another language.

(訳)
柴田:最後に、カクチさんは英語で数多くの記事を執筆してこられましたが、英語や地方言語の学び方について、リスナーの皆さんにどのようなアドバイスをなさいますか?

スベンドリーニ・カクチ:普段、私の子どもたちにも言っているのは、聞けるようになることです。リスニングは、新しい言語を学ぶときに最も重要なことです。ご存じのとおり、私は幼いころ、3つの言語を話しました。スリランカには公用語が3つあるからです。(そうですね。)当時、読み書きすらできませんでしたが、すべてをリスニングから学びました。
聞けるようになること・・・、日本では絶えず別の言語を耳にすることは、ちょっと難しいとわかっています。それなら、英語のテープを何度も、四六時中聞くというのはどうでしょう。食器を洗うときや電車に乗っているときにとにかくイヤホンをつけて、読むのではなく、むしろ聞くです。聞く力は大変重要だと思うからです。
ですから、別の言語と学ぶ非常に重要な方法の一つとして、私はリスニングを提案したいと思います。

このインタビューを聞きながら、私自身の経験とも重なり、思わず頷いてしまいました。以前にも書いたとおり、私も英語学習においては「聞く」ことの重要性を何度も実感してきました。英語が聞き取れず、何を言っているのか分からなかった頃、毎日少しずつ英語に耳を慣らしていくことで、徐々に意味がつかめるようになり、会話にもつながっていった経験があります。

このように、ネイティブの話す英語を繰り返し聞くことで、自然と耳が鍛えられ、やがて口も動くようになるのだと思います。スベンドリニさんの言葉は、単なるアドバイスではなく、実践に裏打ちされたリアルな知恵として心に響きました。

「読むより、まずは聞くこと」。英語に限らず、新しい言語を学ぶ人すべてにとっての出発点なのかもしれません。